シングルセル空間解析
シングルセル空間解析とは、組織切片上で個々の細胞の遺伝子発現やタンパク質発現を、位置情報を保持したまま解析する手法のことです。これにより、細胞の種類、細胞間の相互作用、細胞の状態を空間的に把握し、病気のメカニズムや細胞の機能を理解するのに役立っています。組織切片のまま解析することで、細胞の遺伝子やタンパクの発現位置情報を組み合わせ、組織内の細胞の配置や相互作用の確認ができるようになってきています。今後も様々な新しい技術やシステムが開発されて行くとともに、各種研究分野で活用され、病気の診断や治療法開発に大きく貢献していくことでしょう。
【応用研究分野例】
-
がん : がん細胞と周囲組織の関係の理解とがんの進行や治療効果
-
免疫 : 免疫細胞の分布や相互作用を含めた免疫応答のメカニズム 発生生物学: 発生過程における細胞の分化や位置決定
-
疾患 : 様々な疾患の病態研究による新たな治療法を開発
【シングルセル空間解析のメリット例】
-
細胞の所在に応じた遺伝子やタンパクの発現プロファイリング
-
希少細胞や亜集団の解析細胞の動態や分化経路の追跡
皆様の研究目的に沿ったご提案ができますように、標本作製作業からのCosMx SMI (nanoStiring社)とXenium(10XGenomics社)を用いたシングル空間解析の受託を開始しました。空間解析ツールの受託企業との業務提携です。
スライド標本作製(弊社実施)からのワンストップでの受託が可能です。詳細な内容は逐次お問い合わせください。
CosMix SMIとXemium In Siteの選択
実際に、どちらが研究に適しているのかというご相談がありますが、基本は「研究の継続性」で選択されるということだと思います。
また、研究対象の遺伝子がどちらがセットとされているのかという点が重要です。ヒトとマウスでの検出可能な数が異なります。ヒト対象の場合を例に取ると、両者が検出できる同じ遺伝子としては約2,500種位(下記サークルの重複しているところ)です。
目的の遺伝子情報をお問い合わせいただければ、CosMix SMIまたはZenium In situの検出可能遺伝子リストを調査してご提案させていただくことも可能です。
